岡山市がん対策推進委員会
30日に、岡山市がん対策推進委員会がありました。がん患者・家族連絡協議会から2名が参加しています。私も傍聴に行きました。
岡山市のがん検診率は高くありません。とりわけ乳がんと子宮がんが他の政令市よりも低く、気がかりです。
仙台市は、女性のがん検診率が一番高く、震災のあった昨年度も一番高いのです。仕組みの違いがあるのではないか・・・と思います。(集団検診で受診しやすい仕組みがある・・?)調査してみたいと思います。
検診率について、意見がたくさん出ました。費用負担の問題(岡山市は高い)も出され、クーポン券の効果なども注目されました。患者負担の軽減の取り組みとして「カード」が作られたこと、「カード」を見て患者団体に連絡があることも報告されました。今年度も更新予算が組まれています。どこに配布するか・・・活用策は要検討です。
ピアサポートの議論もあり、養成講座の取り組みを含め、期待したいと思います。
がん教育については、教育委員会と協議中で、独自のDVDを作成したい・・・との報告がありました。ワクチン接種や予防を含めて、東京都豊島区のようながん教育の取り組みが岡山らしいネットワークでできることを願っています。
在宅医療・療養のこともどんな仕組みを作るのかが課題です。今年度は、中区、南区、北区で「顔の見えるネットワーク会議」が開催されることになっており、8月23日の中区の会議にはぜひ傍聴に行こうと思っています。
「がん条例」ができ、それに基づいて当事者参加の委員会がこのように開かれ、一つひとつ施策が実現していくことはうれしいことです。
リンパ浮腫についても議会の請願採択を踏まえ、当局にもご理解をいただき、患者負担軽減のためにご尽力いただきたい・・・と思っています。当事者が発信することの大切さをあらためて感じるこのごろです。
孫が作った「ポテトもち」、じいじが作った「すいか」・・・どちらもおいしいよ!
菜園で取れたジャガイモを使い、6歳の孫は、ポテト餅を作ってくれました。
ジャガイモをむいて切り、ゆがして、柔らかくなったらつぶし、それに片栗粉と塩と砂糖をいれ、味を調えます。その手際のいいこと・・・!味付けは、目分量ですが、いい味になりました。「だいたいわかる・・・」のだそうです。
包丁の使い方も上手です。保育園の食育がいい事が良くわかりました。本当に感謝です・・・。
「おいしい!すばらしい!!」といってみんなが食べると、孫は、ニコニコしていました。
すいかも立派なのができました。じいじの畑はおいしいものの宝庫です。ありがたや!ありがたや!暑い夏は旬の味で乗り切りましょう!!
「ただいるだけでいい・・・」の意味・・・ドラマ梅ちゃん先生観ています
「梅ちゃん先生」を観ていますか?私は、よく見ています。人情味あふれる下町の女医の物語・・・。
戦後の高度成長期の下町(東京の蒲田地域)で開業した女医の視点に興味深々です。国民皆保険制度は1961年ですから、ドラマはまだ保険のない時代かやっとできた頃かも知れません。
先日、開業のきっかけとなった「坂田先生」が突然の交通事故でなくなりました。私は、梅ちゃん先生に影響を与えた坂田先生の「言葉」に注目しました。
「医者は何をすればいいのか・・・」と悩む梅ちゃん先生に「医者はただそこにいればいいんだよ・・・」と坂田先生は言います。戦争中に診療所を「逃げ出した」体験が言わせた言葉として描かれていました。
私は、阪神淡路大震災のとき出会った、神戸協同病院の上田院長の言葉を思い出しました。
17年前、震災後2週目に看護師として支援に入りました。避難所となっていた小学校は1600人で、ごった返していました。できることを懸命にしていましたが、「役に立っているのだろうか・・・」と思うことがありました。そんな時上田院長は、次のように言われました。
「医者も看護師もできることは限られているが、被災者の皆さんにとっては医者や看護師がいる・・・ということだけでも安心につながる・・・。いることが大事なんだ・・」と。
私は、看護師と書いたヤッケを着て避難所を飛び回りながら、「医師や看護師が被災者のそばにいることそのものの力」に気付きました。「看護師である自分の身」を役立てることができるのなら、できる限りの支援を・・・と東日本大震災のときにも志願して6週目に出かけました。
避難所では、「そこに共にいて、できることをしよう・・・と寄り添う支援」をすることができたのでは・・・と思っています。
上田先生の言葉は「ただいるだけでいい」ということの本当の意味を私に教えてくれたのでした。
ドラマを観ていて、そのことを思い出し、胸が温かくなりました。脚本家に何があの言葉を書かせたのか・・・と興味は尽きないのです。
ロンドンオリンピック開幕、オリンピック報道の影で・・・・
2年5ヶ月前、冬季オリンピックのときは、手術直後で、若い選手たちの奮闘に、ずいぶん激励されたことを思い出します。
今年も楽しみですが、その報道の影で、消費税増税法案や社会保障一体改革の審議が同時進行です。私はこのことが気になります。
今、消費税増税の財源は「社会保障に・・」という中で見えてきたものがあります。社会保障財源として消費税を宛てる考えの下では、消費税は17%まで上げないと「充実」にならないこと、「財政再建」が後回しになり、「公共事業費」が、「強靭な国づくり」の名で、またもや推進されようとしていることです。
冗談じゃない!これまでも消費税は「福祉財源」にはなりませんでした。法人税減税の穴埋めにされてきた・・・・。庶民は増税に耐えてきたが、福祉は負担が増えて、「使えなくなってきている」のです。
オリンピックを楽しみながらも、「影」で暮らしの大事な仕組みづくりの議論がされていることを、忘れないようにしましょう!
岡山県がん対策推進協議会
26日に今年度はじめての岡山県がん対策推進協議会が開かれました。私も傍聴に行きました。
15人の委員のうち、4名が女性です。(26%は高いとはいえません)内訳は、患者団体代表が2人、看護協会専務、愛育委員会会長です。愛育委員会会長は欠席でした。患者代表も4分の1(20人中5人)が当事者という国の構成と比べると少ないものです。
残りの構成は、7人が医療関係者(医師と薬剤師)、4人が行政関係者です。福祉関係者や教育関係者はいません。(福祉関係者や教育関係者は必要です)
岡山県のがん対策の状況についての報告がありました。
岡山県は、年間約12000人が、がんになり、約5500人が亡くなる。(うち80歳以上が半分)
15歳~55歳で亡くなる人の40%ががんであり、55歳~69歳では、46%ががんでなくなっている。(働き盛りのがん対策は、喫緊の課題です)
全国でみると、75歳未満年齢調整死亡率は、79,4(平均は84,3)で47都道府県中では下から9番目。(一番低いのは長野県、高いのは青森県)
罹患率は、女性だ第1位は乳がん(94,3)、2位は大腸がん(79,4)は全国の数字(乳がん82,2、大腸がん69,0)と比較して、かなり高い・・・。(この理由は何なのか問題意識を持ちたい)
検診受診率は、子宮がん検診以外は全国よりは高いものの年次的にみて、横ばいないしは微減している。(平成22年の数字で、肺がん31,7%、大腸がん22,7%、胃がん16,8%、子宮がん23,1%、乳がん22,2%)検診率向上のために何が必要なのか・・・県として真剣な検討を・・。
中学生の喫煙は、計画策定時の0,5%が0,9%へ増加している。(これも問題意識を持って・・・)
報告を受けて、委員から活発な意見がありました。患者会からは、介護保険の利活用の問題が出され、在宅療養の妨げになっていることが指摘されました。
私は、癌拠点病院のない2つの医療圏の人々はどこに受診し、治療環境がどうなっているのか・・・ということを質問したい気持ちでした。県はつかんでいるのでしょうか・・・。かなり患者負担が重くなっている野ではないか・・・・と気がかりです。
県は、はじめて「生活実態アンケート」をして、来年度からの新計画に反映させることを説明。1000人(拠点病院にかかっている人中心)のアンケートに取り組みます。「がんと就労」「がん教育」・・・など「たとえ癌になっても安心して暮らせる社会」つくりになるような役立つ計画が切望されます。
患者会も協力して、実態を踏まえた計画を作りたいものです。今年の後半はここに全力投球です。
もうすぐ11ヶ月です!
3番目の孫は、もうすぐ11ヶ月です。
それぞれに、「みんな違ってみんないい!」です。すくすくと優しく、強く、大きくなあれ!
今日はがんサロンの日
第4水曜日は、地域がんサロン・たんぽぽカフェの日です。14時からですが、今日も暑くなりそうです。熱帯夜でしたが、よく眠れていますか?
私は、今日もみなさんに会える・・・と思うと、楽しみです。Kさんはお見えになるだろうか・・・と気にしています。来られたら、いろいろお話を聞きたいです。
暑い毎日ですので健康管理に気を配り、無理をしないことが大切・・・と自分に言い聞かせています。
夫は、8時30分にはテニスにはりきって出かけました。こんなに暑くても13時までテニスです。「熱中症に注意を・・・・」と声をかけました。「今までは・・・・」ではなく、今日の体調に気をつけなくてはいけませんから・・・・。
鳥越俊太郎さんの講演
22日、第5回日本癌治療学会市民公開講座があり、参加しました。テーマは、「最新のからだにやさしい癌治療」--「がんを早く見つけて優しく治す方法」でした。
岡大の那須教授や川崎医科大の山口教授の軽妙な進行で、4題の報告は、いずれも興味深いものでした。
「患者負担はいくらか・・・」というようなこともきちんと入っていることがうれしい・・と思いました。患者の視点は、体の痛みだけではない・・・ことが意識され始めているようです。ともかく「早期発見」さえできれば、体に優しい治療ができるということです。
そして、鳥越俊太郎さんの話は、自らのがん体験を下に、「がんは、教えてくれない」(痛みなどは初期にはない・・・)「自分から病院にいかないと解からない。60歳くらいからは、癌が増えるので、検診を受けよう」「OPEができる時期に見つけて治すことが大切」・・・・という趣旨でした。
2005年に大腸がんの手術(腹腔鏡手術)をして、2年後に肺転移で手術、2009年には肝転移(1,5CM)で開腹手術をしたそうです。
「とにかく前向きに生きることで、免疫力を上げている。週3回はスポーツジムに通い筋トレ、食事は腹6分目(一日1200~15KCAL)、動物性蛋白はあまり取らない。睡眠と運動と食事のバランスをとることが大事。がんになって、暮らしを見直した。一病息災です。」・・・これが鳥越流の養生法のようです。72歳とは思えないほど、ダンディーでカッコイイ人でしたよ。
大いに共感しました。私は、2010年に手術をして2年5ヶ月。これからも一病息災で、前向きに生き抜きます!
竹内昌彦先生の講演
岡山盲学校の教員をしておられた竹内昌彦先生の講演を久しぶりにお聞きしました。
モンゴルに全寮制の盲学校を作られた・・・との新聞報道を見て、お元気でご活躍の様子を知っていました。
そんな折、ちょうど東山中学校区の地域教育懇談会での講演を聴く機会を得ることができました。久しぶりの再会です。
先生も覚えていてくださいました。
「私の歩んだ道~見えないから見えたもの」と題した講演は、勇気を与えてくれるすばらしい内容でした。
いい親に恵まれた・・・との言葉通り、6歳で全盲となったわが子を「人の中」で懸命に育てたご両親への思いが胸を打ちました。健康のありがたさをかみしめて欲しい、「ありがとう」体験をいっぱいしてほしい、自分のことより人のために、地域のために役立つ人になって欲しい、人はそのために勉強しなくてはいけない・・・などのメッセージは、こどもたちを含めた参加者の心に残りました。
400人に一人の人が全盲になる・・・。「私はその400人分の1となり、399人の「見える」人生を引き受けた。私の子どもでなく私でよかった・・・」と竹内先生。
私も思ったものです。「私ががんでよかった・・・」と。私が「がん」を引き受けることで、他の人ががんの危険がへるのなら引き受けよう・・・などと思い、開き直りました。
人生には無駄なことはひとつもない・・・と思います。できればしたくない辛い体験も、続くことはなく必ずいい日が来る・・・。「世は常ならず・・・」です。「いい明日」を信じることができたら、生きていけます。
「今日を生きて、明日を思う」のが私流です。
竹内先生の話に共感をもち、うれしい気持ちで1日を過ごすことができました。
久しぶりの再会
岡山市には、25年前に在宅福祉研究会というのがありました。様々な専門職が、業種を超えて集い議論していました。私は、在宅で義父の介護を通して、必要な「仕組み」を考え続けており、良く議論したものです。
どうすれば、重度介護の一人暮らしを支えることができるのか・・・。医師、看護師、介護士、リハビリ、住宅などいろんな立場から検討しました。ああ懐かしい!!
その当時の友人と何十年ぶりかで偶然に会うことができたのです。
彼女は今も現役でがんばっています。彼女は、介護保険の問題点を指摘して、「このままではいくら在宅・・といっても支えられない・・」と話しました。
緩和ケアや在宅ケアにまで話が及び、久しぶりにいい時間を持ちました。職種を超えた「研究会」は今こそいるのではないかしら・・・と思いました。