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福島第1原発事故から10年・・・関連死2313人を超える

2021年2月28日 崎本 とし子 とし子からの手紙

当時ジャパンハートがが開設したクリニックの前での前でパチリ!(宮城)

東日本大震災時、事故を起こした福島第1原発は、まだ廃炉作業が進まず、国内の原発が再稼働を始めています。この国の原発行政は反省を知らないのでしょうか。いくつかの気になることを・・・。

東日本大震災の関連しは3767人(昨年9月調査)。福島は断トツの2313人です。(岩手469人、宮城929人など)

関連死という言葉は阪神淡路大震災の時生まれました。直接の災害ではなく災害では生き延びたのに、その後の環境の変化などで亡くなる人のことです。災害が起こるたび、関連死が気になります。今も故郷へ帰れない多くの人がいます。

放射線量のこと。帰還困難地域が残っています。セシウム134は半減期が半年だけど、セシウム137は10分の1に減るのに100年かかるそうです。困難地域には帰れません。一度除染したところでもホットスポットがあり繰り返し除染が必要ですが、そのための自治体や国や東電の対応が十分ではありません。責任が不明確になり、放置される危険があります。

デブリ(核燃料溶融物・強烈な放射能を持つ)は取り出してもそれをどこに持っていくか決まっていません。なんて怖いことでしょう。対応策がないまま稼働しているのが原発です。(トイレ泣きマンションといわれていますね)

これから除染と保障と廃炉に80兆円以上かかると民間シンクタンクが試算しています。日本の1年分の予算が丸ごと必要とされる・・・!(安斎育郎先生はそれ以上だ・・・と指摘)

安斎先生は「(福島原発事故は)人類史に残る大問題だ」と指摘されています。私もそう思います。

東京オリンピック誘致の時に当時の安倍総理は「原発事故は完全にコントロールされている」とうそをつきました。

廃炉作業の中でたくさんの廃棄物が発生。「汚染水を薄めて海に流す」という話が出ていますが、漁連はじめ多くの人の賛同は得られていません。除染水の置き場所がなくなったというけれど、周辺の土地を利用できなくはありません。合意のないままたれ流せば、再び福島の人々をひどい目に合わせることになります。それは許せない!議論をして、合意を取る丁寧な話し合いが大切です。

そして二度と原発事故を起こさないために必要なのは、原発政策を転換すること。再生エネルギーに本気で置き換えることではないでしょうか。

私のふるさと愛媛の伊方原発は、40年以上を過ぎたのにいまだ稼働中。このところの地震報道のたびに、ドキドキしています。

伊方原発から20キロほどのところにある我が家、他人事ではないのです。東日本大震災から10年目。忘れていいことと忘れてはならないことを思うこの頃です。長くなったけど書いておきたかった・・・。