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能登支援から無事に帰りました。・・・1年4か月後とは思えないほど傷跡が残り、今後関連死が増える予感です。「棄民政策」を変えなければなりません。日本の能登なのですから。

2025年5月10日 崎本 とし子 とし子からの手紙

被災地の写真がうまくアップできませんでした。またの機会に・・・。

とりあえずの能登支援報告です。

昨夜21:30頃能登支援から無事に我が家に帰りました。

1年4か月後とは思えないほどの生々しい傷跡が残る被災地でした。地震、津波、豪雨という自然災害が暮らしと命を奪ったのだとひしひしと感じました。まだあちこちに壊れたままの家が残り、生活道路は陥没、隆起をしたままです。「大丈夫だろうか」と不安になるような状況の建物で暮らし、仮設住宅の不自由さに文句も言わないで耐えている能登の人たちです。仮設住宅の運営は済んでいる人任せです。入居時に「2年で出ます」という誓約書を書かせるというのですから非情です。自治体の判断で運用可能なのに、行政の手が回っていません。

仮設住宅で健康相談をしました。高齢比率50%を超えている地域で何十年も住んだ自宅が地震で壊れ、土砂災害で跡形もなくなくなって、道の寸断で、今なお見にもいけない。1階部分がつぶれると同時にぺしゃんこになった隣の住人の即死を目の当たりにするなど過酷な体験は、自分でも自覚していないうちに、大きな体の負担になっていると思います。血圧が高い人が多く、徐脈が気になる人もいました。がん治療で抗がん剤治療に遠くの病院に通院している人もおられました。公共交通手段が乏しく、91歳の夫が88歳の妻を送迎して病院へ連れて行っているという実情です。

ゆっくり休める、暮らし続けられる家が欲しい!…切実な願いですが、見通しは立ちません。建築資材は高く、人手もいない・・・。物価高は暮らしをより困難にしています。(スーパーでコシヒカリ5キロが5250円でした)

万博と辺野古基地建設の資材や人手やお金を回してほしい…と思いました。(なんで被災地が後回し?)

「何もしない」県知事は、地震被害の縁遠い金沢市にいる・・・(同じ県でも被災を受けたところと軽度のところは意識が違うのです)。能登の人々を「災害に乗じて捨て去ろうとしている」「故郷で暮らすことをあきらめさせようとしている」ようです。

漁業や農業で暮らしの糧を得ていた人たちは連動地震のすざまじい隆起で港が使えなくなり、名産の海藻も取れなくなりました。田植え時期で今年は作付けができているところもありましたが、手つかずのところも多いのです。豪雨災害のところは、田んぼのがれきがそのままです。地域の産業は農業渡御漁業ですが、現地の人たちは「生業」が奪われたままです。

輪島朝市と和倉温泉は復興のシンボルと言われていますが、まだ灯はついていません。せめてもの支援にと、仮設朝市に立ち寄り海産物を購入。和倉温泉は旅館加賀屋は閉鎖中、お店も空いているところが少なく、昼食場所を見つけるのにも苦労する状況でした。

百聞は一見に如かずです。これから関連死が心配です。現在も認定待ちの人が200人いるとか・・・。この夏、震災から1年半ごろは暑くなる前に健康相談をして、体調不良が増えるのを予防したほうがいいという提案をさせていただきました。

どうぞ生き抜いてください。「能登はやさしや 土までも」という言葉があるそうです。住民の気質がやさしいことをいいことに、あきらめさせようという政策は理不尽です。これからもできることをしていきましょう。

壊れた家のそばで、樹齢300年の「のときりしまつつじ」が美しく咲いていました。