「500人の看護師派遣はできると聞いている」・・・五輪派遣で菅総理
2021年5月1日 崎本 とし子 とし子からの手紙
看護師の人手不足は通常でも深刻です。なぜでしょうか。
いろんな状況で働けなくなる、働かなくなるからです。不規則な勤務条件で体を壊した、妊娠出産で子育て環境が整わない(保育園に入れないとか・・・)・・・など。この国で抱える女性ならではの働きにくい環境があります。
ライセンスを持っているからすぐ働けるということではないのです。
オリンピックで500人の看護師を半ばボランティアで看護協会へ派遣要請している組織委員会。全国で批判の声が上がっています。
看護協会長はなんとおっしゃったのか定かにはわかりませんが、会談後総理は「500人の看護師派遣はできると聞いている・・・」と。
潜在看護師のことを言っているのかもしれませんが、到底現実的ではありません。働かないのには理由がある・・・と知るべきです。
コロナ禍で、医療現場やワクチン接種など急ぐべき場所の看護師確保すらままならない中で、オリンピックのために看護師派遣をできると判断するほうが常識を欠いていると私は思います。
看護協会長が「総理、それは困難です。今、オリンピックより国民の命を優先したい。私たちは国民の命優先で看護師配置を考えたい。」といってもいいのではないでしょうか。
お立場はわかりますが、専門職の覚悟をもって発言することこそ必要です。
看護師の現状を分かっている人ならば、忖度などしている場合ではないと私は思います。忖度しない看護界ノトップの姿勢は専門職の誇りを高め、勇気を与えると思います。