IAEAの報告書
2011年6月1日 崎本 とし子 とし子からの手紙
IAEAの調査団が報告書を提出した。私は注目していた。
現在の「現場対応」については現場でのできることへの対応について、吉田所長はじめ作業員の命がけの対応を評価したのは当然だ。つまり、重大な放射能漏れ事故に対して、生命への影響を顧みず作業している厳しい現状だ・・・ということだ。
調査報告のポイントは、政府機関が独立性を確保していないなど3年前に指摘を受けながらきちんとした体制をとっていないこと、さらに「津波の危険性を明らかに軽視していた」ことの指摘である。
共産党の議員(不和哲三さん、吉井衆議院議員など)が、繰り返し指摘をしていた問題を政府(自民党も民主党も)は真剣に受け止めず、聞き置いてきた。「安全神話」にどっぷり浸かってきた。
心ある専門家が指摘する危険性にも政府は耳をかさずにここに至った。
日本の政治は企業の利益第一主義である。利益確保のためには、「国民の安全」が後まわしにすることは他にもいくつもある。
今後の政府の対応も「企業の利益優先」にならないようにしっかりチェックする必要がある。共産党は企業献金を受けてないので、遠慮することなく企業にたいしても注文し、闘っている。
IAEAの報告書が日本のエネルギー政策の転換にしっかりつながっていくことを期待したい。
そうそう、今法務大臣の江田五月さんは、かつては原発反対だった。でも、科技庁長官になるとき、政策転換を求められ、すぐに考えを変えられたと聞く・・・。今、どう思っておられるのだろうか・・・。「起こらないはず」の原発事故が起こった事実から目をそむけず、答えてほしいと思うのは私だけだろうか・・・。