マンションの手抜き工事ヒドイね!・・・「規制緩和」の行きついた先・・・
2015年10月16日 崎本 とし子 とし子からの手紙
横浜のマンションの基礎工事できちんと基礎杭が撃ち込まれておらず本体、マンションが「傾く」という事件が起こっています。
1990年代に勧められた規制緩和で、建築基準法の定めの建築確認に対する行政の関与を緩める規制緩和が行われたことがその一因だ・・・という指摘があります。私もそのことに問題意識を持っています。
建築確認について国交省が責任を取らない仕組みができ、民間機関が「代行」できるようになっています。岡山市は、専門職員が減り、民間センターに頼る状況になりました。
「データ改ざん」で企業が手抜きをするなどというのはもってのほかですが、「民間委託拡大」の規制緩和の下で、企業の利益が専門職の誇りを持った仕事より優先される社会になっていることが危険だなあ・・・と思います。
「安全」「安心」ということの確保の仕事は平常時には見えません。専門職が責任をもって仕事をすることによってしか確保できません。
子の手抜きをすればどうなるのか・・・をわかっている人が、きちんと「自分を裏切らない仕事」をすることができる仕組みがなくてはいけません。株式会社は利益を追求する組織です。いろんな軋轢の中で、「利益最優先」の組織になり、人がその歯車になっていくのです。
JRの事故、原発事故、自動車のリコールの多発、そして建築物の手抜き工事など枚挙がありません。医療や介護分野でも広がっているような気がします。
被害をこうむるのは住民です。立ち止まって行き過ぎた「規制緩和」を見直す時になっているのではないでしょうか。
利益最優先という思想がもたらしている「歪み」は人の命を奪うところまで来ているのですから・・・・。