がん対策の前進を願っています。
2015年9月7日 崎本 とし子 とし子からの手紙
がん患者は3割が解雇や依願退職となっている・・・というショッキングな数字があります。がんという病気になり闘病もさることながら、「仕事をやめろ」と言われたら、自分はいらない人間なのか・・・と落ち込みます。「職場からいらないといわれたことのほうがショックだった」と話した乳がん患者さんがいました。
私は労働年齢のがん患者の抱える大変さを訴え続けています。治療費は高いのに、収入が減る現実・・・。「どうせ治らないのなら少しでも家族にお金を残したい・・・」と治療を断念した人がいました。悲しいことです。
来年はがん対策推進計画の見直しの年度です。2017年から新しい計画になり、がん対策の推進に取り組みます。
今日の新聞にはがん患者の就労支援のことが取り上げられていました。患者の声は届いています。どのように対策を取るのか、政策化が必要です。緩和ケアの取り組みも、在宅緩和ケアはこれからです。がんと告知されたその時から緩和ケアは必要です。
喫煙問題の解決も喫緊の課題です。受動喫煙が野放しのような、街頭での喫煙コーナーは、世界から見れば信じられない光景です。完全分煙当たり前の環境が必要です。喫煙場所がなぜ人通りの多い場所にあるのでしょうか・・・。岡山駅前の喫煙場所は移動して完全分煙にしてほしいと切実に願っています。
岡山市にがん対策推進条例ができて来年は5周年です。岡山市の今後の取り組みに注目しています。
命のバトンをつなぎながら患者は声を上げ続けていきます。条例ではがん患者の声を踏まえたがん対策の必要性を明記しています。当事者発信の施策推進は条例の神髄です。これからも条例に命を吹き込む活動をしたいと思います。どうぞ行政にはその声を受け止めてほしいと思います。