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医療生協で緩和ケア学習会・・・テーマ「がん患者の魂の叫びを聴く」

2012年4月18日 崎本 とし子 とし子からの手紙

18日、鳥取生協病院の緩和ケア病棟の取り組みを学ぶ学習会がありました。専任医の竹内勤先生が講演してくださいました。

外科医だった竹内先生は、2008年の病院の移転建て替えを機に、緩和ケア病棟の開設を提案し、実現させ、現在専任医をしておられます。

話の内容は共感して聴くことができました。

鳥取県の緩和ケア病床は、2病院の36床。そのうち20床が生協病院にあります。全国では、緩和病棟でなくなる人は5%にしかすぎません。

生協病院では、8割が死亡退院とのことで、ショートステイの利用や在宅緩和ケアは、これから事例を重ねていく課題・・とのことでした。

私は、4点について質問しました。

1、院内がんサロンはありますか・・・・なし。課題だと思っています。

2、ピアサポーターの活用は?・・・必要を認識。これからの課題です。

3、ボランティアは?・・・イベントのときなどには手伝いをする。ケアはしない。

4、在宅で旅立つことを願うとき、実現できる条件はどんなことだと考えるか・・・訪問看護、24時間診療所、ケアマネとの連携などが必要。退院前カンファレンスを開き、一人ひとりの事例を積み上げていきたい

以上のようなやり取りをさせていただきました。医師の体制や看護師の体制(3人夜勤)では苦労しておられるようでした。でも、緩和ケアの必要性については、先進的に感じておられたことが良くわかりました。

38歳のとき、息子さんを脳腫瘍でなくされていることが、関係しているようでした。

私が外科病棟の責任者をしていた30年前、当時は告知をしないことが普通だったので、終末期の患者さんの看護には苦労しました。私は、ホスピス関係の本を読み漁り、懸命に患者さんと向き合いました。「治療はなくても看護はある」という信念があり、逃げずにそばにいて「できることは誠実に実行する」という姿勢で「手当て」し、看取りをしていました。一緒に泣き、受け止め、寄り添いつづけた日々を懐かしく思い出しました。患者さんから学び続けた結果、「本当にお疲れ様でした。もうすぐ楽になれるよ。良くがんばられましたね 」と声をかけれるようになっていました。

看護は「関わり」の専門職。信頼関係の中で、看護の技術を活かすこと・・が必要です。

今、臨床を離れて25年経ち、がん患者当事者としての経験を活かして、緩和ケアのボランティアをさせていただいています。患者さんの役に立ちたい気持ちがいっぱいです。写真は私が世話をしている水槽の金魚です。

緩和ケア病棟はハードな職場です。職員は、自らの心身のコントロールを求められます。でもやりがいのある仕事であることは間違いありません。関係者のみなさんのご奮闘を期待しています。 

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