映画「はじまりのみち」
2013年6月13日 崎本 とし子 とし子からの手紙
「二十四の瞳」「喜びも悲しみも幾年月」「楢山節考」・・・名画の監督として名高い木下恵介監督の物語。
戦争という時代に、つくりたい映画がつくれない・・・と一度は監督を辞めようとする息子に、「あなたの映画が観たい・・・」と筆談で伝える母(脳梗塞の後遺症があり言葉が不自由)。
母をリヤカーに乗せて、17時間歩き続けて山奥へ疎開するのですが、途中で宿泊する旅館についたとき、母の顔についた泥を丁寧に手ぬぐいで取る優しい手つきと表情が、母への尊敬と自愛に満ちていて、感動しました。「真っ正直に生きてきて、商売で成功し、何不自由なく子どもを育ててくれた・・両親は、すばらしい人たちです。」と子どもに言わしめるのです。そして、母とともに日の出に手を合わせる姿が、印象に残ります。人の謙虚さと正直さと自然への尊敬の念を感じさせるのです。
「あなたは監督になるという夢をかなえた。私は誇りに思うよ。映画をまたつくって・・・」と話す母の言葉に、また映画作りの道を目指す・・・。お互いに大切に思いあう家族(母と子)・・・いいですね。
「陸軍」という木下監督の映画は、最後の場面が「女々しい」という評価で次の作品の企画が没になります。
この「陸軍」という映画の最後の場面が上映されるのです。母親が出征する息子を送る際、涙を流しながら、追いかけ、最後に無事を願って手を合わせるシーンで終わるのですが、田中絹江さんの名演技です。一度きちんと観てみたい・・・と思いました。
次は「風立ちぬ」(スタジオジブリ作)を観にいこうと思います。7月20ごろ封切です。参議院選挙の後ですね。共産党の議席が増えて、いい気持ちで観れますように!
2013年6月13日 11:28 PM
崎本さんの映画評を読んで、私も観たくなりました。議会やなにやかやでバタバタとしている心が洗われた気がします。ありがとうございます。
2013年6月13日 1:42 PM
忙中閑有り・・・です。ぜひご覧ください。文化はエネルギーをくれますよ。