「いわさきちひろ~27歳からの旅立ち」を観て
2012年8月18日 崎本 とし子 とし子からの手紙
いい映画を観ました。童画家いわさきちひろの人生を映画化したものです。
これまで、絵はもちろん絵本(戦火の中の子どもたちなど多数)もたくさん読んできました。毎年いわさきちひろカレンダーを買っています。我が家には、あちこちにちひろさんの絵があります。その目線が、暖かくて大好きです。
彼女の人生を書いた本も読んでいましたが、映画も必見です。「運命の人・・・松本善明さん(弁護士・元日本共産党衆議院議員)」も彼女の思い出を語ります。
「バツイチで、7歳年上の彼女との結婚には両親とも大反対」「二人だけで、1000円もの大金で花を買い、6畳一間の部屋を埋め尽くして、ワインを1本と、キラキラするすてきなワイングラスが2個・・・・。二人だけの結婚式を挙げました」
原画を作者に返す・・・といういわば「当たり前のこと」が成されていなかった当時、ちひろさんはこれを主張して、著作権を勝ち取りました。すごい熱意です。
55歳で肝臓がんのために旅立ちましたが、「まだ生きて、絵を描きたい・・・」といいながらの旅立ちだったそうです。
27歳で画家になると決意し、上京。7歳年下の人と祝福されずに結婚。司法試験に挑戦する夫を支え、一家の大黒柱として、筆一本で生き抜く。仕事のために一人息子を実家に預けなければならない母としての試練も経験します。
いわさきちひろさんは、女性の自立が困難な時代に、「自分らしく生きること」を貫いたすてきな女性です。いわさきちひろさんは、日本共産党員でした。私たちの大先輩です。
私も自分らしく、最後まで生き抜くぞ!と元気づけられるいい映画でした。