眠れない夜・・・
終戦の日の昨夜、2本のテレビ番組を見ました。NHKスペシャルの「終戦・なぜ早く決められなかったのか」と「私は貝になりたい」(TBS)です。
終戦の日までの最後の3ヶ月で、約60万人が亡くなっているそうです。「ソ連の参戦を早くから知っていた軍部(イギリスの情報で、電文がはじめて確認された)と知らされなかった外務省。「なぜ、終戦の決断が遅れたのか・・・」を竹之内豊さん(「フォックスと呼ばれた男」という映画に主演)のナビゲートで突っ込んでいきます。引き込まれました。
「会議」は関係者間で何度ももたれているのに、縦割りで、重要な情報すら共有されず、「終戦」の決断は先延ばし・・・・。(原発対応に似てる・・?)その間に原爆投下をはじめ、戦地や国内での死者が増えたのです。そして、無条件降伏に追い込まれる・・・。
「もう一度戦果をあげるまでは・・・・」といい続けていた軍部のトップも敗戦を自覚していたとか・・・・。いつの世も、政策決定をする人の決断の可否で多くの国民のいのちは左右されるのだ・・・・と思い知らされます。
外務省関係者の一人は、戦後の述懐で、「無為、無策、決断のなさ、無責任な幹部の姿勢と感性の無さが、終戦の決断を遅らせた・・・・」という意味のことを書いているそうです。こういう日本の政治の過去の失敗に学び、今後に生かすことこそ大切です。
今の政治にも警鐘を鳴らしたいですね。戦争は外交の失敗だ・・・と私は思います。
考えさせられる報道でした。そうそう、「終戦」という言葉は「無条件降伏の敗戦」という事実を和らげるために外務省が作ったものだそうです。
「私は貝になりたい」は、父のことを思いました。もし主人公のように父が亡くなっていたら、私もこの世にいなかったのだ・・・・と思うと、心が痛くなり、寝つきが悪くなったのです。
跡に残された母と子たちがきっと大変な苦労をして行き抜いたであろう・・・と思うと、戦争の過酷さの一面を痛感しました。
「いのち」を考えること、戦争の本当の姿を知ることは大切、眼を背けてはならないことです。
この戦争に命がけで反対した政党がひとつだけあります。それが、日本共産党です。侵略戦争反対の活動を多くの犠牲を払っても決してやめなかった政党のあったことをもっと報道してもいい・・・と私は思います。
その存在が、日本国民の誇りと思えるからです。子どもたちにも、日本人の中にもきちんと先を見て、事実に基づく判断のできる人々がいたことを伝えたいものです。